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鈴土 知明
Physica A, 343, p.185 - 200, 2004/11
被引用回数:22 パーセンタイル:70.5(Physics, Multidisciplinary)本論文では、質量保存則が成り立つようにした2次元非同期セルオートマトン(CA)を提案し、それをパターン形成研究へ応用する場合のメリットについて議論した。まず、直感的な考察により、ある与えられたパターンを形成するようなCAを設計した。このCAを解析したところ、実際の化学系に近い時間発展をすることが確かめられた。また、遺伝的アルゴリズムを使って、パターンを形成するようなCAを自動的に探索することを試みた。その結果、幾つか自発的なパターン形成ダイナミクスが発見された。このテクニックは自己組織化に関するさまざまな研究に応用できる。
平戸 洋次; 齋藤 賢司; 近藤 誠; 澤畑 洋明; 茂木 利広; 土山 賢*; 安任 敏雄*; 水島 俊彦; 中澤 利雄
JAERI-Tech 2004-037, 33 Pages, 2004/04
HTTR(高温工学試験研究炉)は、並列運転モードでの運転経験の蓄積と安全性実証試験の実施を目的として、平成15年5月6日から平成15年6月18日までの予定で、原子炉の運転を行っていた。5月21日、原子炉出力約60%(約18MW)で原子炉の運転を行っていたところ、「1次加圧水冷却器ヘリウム流量低」スクラム信号により原子炉が自動停止した。原子炉自動停止の原因は、1次ヘリウム循環機Aが自動停止したことにより、1次加圧水冷却器のヘリウム流量が低下したためであった。調査の結果、1次ヘリウム循環機Aが自動停止した原因は、1次ヘリウム循環機Aの動力電源ラインにある遮断器の制御電源を監視している補助リレーが、常時励磁され発熱している他の電気部品と接近して設置され、使用温度の上限に近い温度条件下で使用されてきたために性能が劣化し、誤動作したためであることが明らかになった。
長尾 美春; 宮澤 正孝; 小向 文作; 藤木 和男
JAERI-Tech 2003-067, 33 Pages, 2003/07
大洗研究所JMTR(定格出力50MW)は、第145サイクルの共同利用運転を行っていた2002年5月14日午前11時40分頃、「制御棒外部コイル追従不良」のスクラム信号が発信し自動停止した。本件について原因調査を行った結果、5本の制御棒のうちの一つであるSH-3について追従不良検出回路のリレー端子に緩みがあり、接触不良によってリレーが作動してスクラム信号が発信したと判断された。しかし調査の過程で、自動制御棒に使用されていた制御棒SR-1位置の記録から、自動停止前数時間のSR-1の挙動が複雑で実際に追従不良が生じた可能性も否定できなかったため、SR-1の挙動について、原子炉の動特性の観点から分析を行った。その結果、当日午前7時前後から自動停止に至る約5時間のSR-1の位置変化は、1次冷却水の温度変化による減速材温度反応度,運転員による出力調整,燃料中の235Uの燃焼による反応度変化、の影響が重なり合ったものであることがわかった。
高松 邦吉; 中澤 利雄; 古澤 孝之; 本間 史隆; 齋藤 賢司; 石仙 繁; 鎌田 崇; 太田 幸丸; 石井 喜樹; 江森 恒一
JAERI-Tech 2003-062, 94 Pages, 2003/06
本報告は、平成12年7月8日に高温工学試験研究炉(High Temperature Engineering Test Reactor: HTTR、熱出力30MW)で生じた原子炉自動停止の調査結果をまとめたものである。原子炉運転中の1次ヘリウム循環機の振動センサの温度挙動により、パルス状の振動信号(擬似信号)が発生することを明らかにした。また、振動センサが温度の影響を受け難くなる熱遮へい対策、並びに擬似信号による循環機トリップ事象を除外するため、上下振動センサが同時にトリップ設定値を長時間越えた場合にトリップ動作を行うとする対策について報告するものである。
立花 光夫; 伊藤 博邦; 島田 太郎; 柳原 敏
Proceeding of International Waste Management Symposium 2002 (WM '02) (CD-ROM), 8 Pages, 2002/00
廃止措置の最終段階では、建屋構造物の確認測定が必要であるが、精度良い放射能測定には多くの費用が生じると言われている。そこで、建屋表面の低レベル放射能汚染を自動測定するために、2層型検出器とその駆動機構(RAPID)を開発した。RAPIDは,予め設定した測定計画に従って移動し、コンクリート表面の放射能測定を自動で実施できる。RAPIDを用いて特性評価試験を行った結果、Coに対する検出限界値は測定時間30秒で0.14Bq/cmであった。また、RAPIDを実際の測定作業に適用した結果、測定効率は5m/hであり、作業員による直接測定のおよそ2倍であることがわかった。
与能本 泰介; 安濃田 良成
IAEA-TECDOC-1149, p.233 - 246, 2000/05
原研では、受動安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いた進めている。これまで、おもに、蒸気発生器(SG)二次側自動減圧系(SADS)と重力注入系(GDIS)を組み合わせて使用する安全系の特性を検討している。この安全系では、SG二次側を除熱源とし自動循環冷却することにより一次系を減圧し、GDISにより長期炉心冠水を維持する。実験結果は、SADSのみで一次系圧力をGDIS作動圧力0.2MPaまで減圧でき、その後、安定した長期冷却が達成できることを示した。この間SG伝熱管群において非一様流動が見られたが、この効果はSG伝熱面積を実効的に減少させるものであるため、これを考慮しないRELAP5解析では、減圧速度を過大評価するとともに安定な低圧自然循環を再現できなかった。そこで、非一様効果の原因を検討し、自然循環挙動予測のための簡易計算手法を提案するとともに、その有効性を確認した。
前川 藤夫; 桜井 淳; 小迫 和明*; 久米 悦雄; 川崎 信夫*; 野村 靖; 内藤 俶孝*
JAERI-Data/Code 99-048, p.52 - 0, 1999/12
原子力コード委員会原子力コード評価専門部会の「MCNP高温ライブラリ作成ワーキンググループ」の活動として、MCNPライブラリ自動編集システムautonjの開発を行った。これはNJOY-97コードを中核とし、JENDL-3.2等の評価済み核データファイルから容易にMCNP用断面積ライブラリを編集できる効果的なシステムである。このautonjにより、JENDL-3.2に基づく6温度点における温度依存ライブラリを作成した。また、これらのautonjシステム及び温度依存ライブラリを原研のAP3000計算機上にインストールした。
中平 昌隆; 角舘 聡; 岡 潔; 田口 浩*; 瀧口 裕司*; 多田 栄介; 松日楽 信人*; 柴沼 清; R.Haange*
Proceedings of 17th IEEE/NPSS Symposium Fusion Engineering (SOFE'97), 2, p.929 - 932, 1998/00
ITERのブランケットは、不定期交換部品として位置付けられ、破損時に交換を行うほか、寿命中1度炉内のすべてのモジュールを2年間で交換する計画である。ブランケットモジュールは、重量約4トン、数量730個、設置精度約2mmの箱形構造物であり、炉内は放射線環境のため交換作業は遠隔操作で行う必要がある。遠隔保守試験装置を用いて、1トンの荷重に対する遠隔操作試験を行っており、これまでに起動の展開、教示再生制御による遠隔操作試験を終了した。本発表では、ブランケットモジュールの把持における自動位置調整を目的とし、距離センサを手先に配置してフィードバック制御を行い、自動把持、自動設置試験を行った結果を報告する。
古川 政美; 清水 和明; 蛭田 敏仁; 千田 徹; 水書 利雄; 大井 義弘
JAERI-Tech 94-023, 106 Pages, 1994/10
新モニタ規格を適用した放管モニタモジュールの保守点検に使用する試験検査装置の開発と、導入したモニタモジュールの検証試験結果について報告している。試験検査装置は、パソコンを利用した自動計測システムを構成してモジュールの単体試験、線エリアモニタの線源校正及び検査報告書作成ができる。ハードウェアでは検査対象モジュール毎に専用のテスタモジュールを製作し、ソフトウェアでは操作ガイドとヘルプ機能を充実させ、検査結果を自動判定できるようにした。本開発により高機能化したモニタモジュールの定期点検や保守点検作業を効率的に実施できるようになった。モニタモジュールの検証試験では、新モニタ規格との適合性の確認試験、機能試験及び性能に関する特性測定を行い、何れも規格と基本的技術仕様を満足していた。
佐藤 彰; 木暮 広人; 今橋 強
JAERI-M 91-020, 83 Pages, 1991/02
日本原子力研究所では、がん治療用密封小線源として金-198グレイン及びイリジウム-192線源(ヘアピン、シングルピン、シンワイア、シード、シードアッセンブリ)の製造技術を確立し、広く国内の医療機関に供給している。これらの小線源は白金管の鞘で被覆した高純度の金、白金-イリジウム合金線及び合金粒をJRR-2またはJRR-4で照射して製造する。ターゲツト物質の製作、製造技術の開発、放射能の自動測定装置、シードアッセンブリの自動組立装置などの機器開発、JRR-2及びJRR-4運転停止時のオーストラリア原子炉及びJMTRでの照射の検討等を行なった。1989年度の供給量は、金グレインが48回の製造で2,570個、イリジウム線源が39回の製造で4,852個で、いずれも国内需要のすべてを供給している。本報告書は製造作業の手引書としての利用もできるように、必要な関連資料も添付した。
間辺 巖; 岩田 幸生; 押野 昌夫
EPA-520/1-90-013, p.82 - 89, 1990/00
放射性物質を取扱った建屋や土地の再利用や機器を再生利用する場合に、汚染検査や放射能測定は利用に至るまでの作業を円滑に進め、放射線生物学的な保証を得るのに不可欠である。本報告は再利用や再生利用する物の汚染状況を把握する放射能測定手順と技術の検討結果である。手順は計画、汚染そして再生、再利用の3段階に整理でき、放射能測定は各段階に応じた目的がある。即ち計画段階では汚染場所や機器の事前調査、汚染段階では汚染レベルの確認と機器の区分、再利用段階では汚染レベルと安全性の最終的な確認である。この測定に適する測定法と、測定器の特徴や検出下限値を示すと共に、日本原子力研究所で開発された低レベル廃棄物の自動測定装置類を紹介する。次に、日本原子力研究所で実施された研究1棟の改修、JRR-3の改造、JPDRの解体工事における汚染部、廃材等の測定経験を示し、低レベル放射能測定法の評価を述べる。
加藤 久; 佐藤 彰; 木暮 広人; 石川 勇
JAERI-M 85-124, 14 Pages, 1985/08
日本原子力研究所では、工業用ガンマ線ラジオグラフィに使用するIr-192線源の製造のための自動測定仕分装置を開発した。本装置は、機械系及びコンビュータ系から構成される。コンピュータ系に接続して制御される機械系は、微小なIr-192線源を装填した照射用コアの供給からIr-192線源の放射能測定、測定値に応じた分類までの全ての工程を自動的に処理することができる。測定で得られたデータはコンピュータによって集計され、解析される。本装置の導入により、Ir-192線源の製造の能率及び測定精度は著しく向上した。
海老沼 幸夫
情報管理, 26(9), p.726 - 735, 1983/00
網羅的な検索を必要としないユーザー向けに、希望する数の関連文献を自動的に得る方法を提案する。INISデータベースで本法を模擬した結果、平均で再現率32%を適合率36%で得た。この効率は初心サーチャーが作成した探索式による結果よりも良く、所期の目的を十分達成し得ることがわかった。本法は、自然語のみか、自然語と統制語を含むデータベースのオンライン検索に適用可能であろう。
吉田 廣*; 阪井 英次
JAERI-M 82-191, 72 Pages, 1982/12
本報告は半導体検出器により得られた、環境ガンマ線スペクトル・データを解析するためのプログラムについて述べたものである。これらはマルチチャネル波高分析器(MCA)とミニコンピュータより成るシステムにより、ガンマ線スペクトルのデータを自動的に収集し解析するために作製したプログラムを更に拡張して本目的のために開発したものである。拡張したプログラムの主なものは(1)MCAメモリ内のデータを直接解析して光電ピークの面積を算出し、ディスク上のライブラリ・データ中の、光電ピーク・エネルギーと核種により定まるそれぞれの係数をそれぞれのピ-ク面積の値に乗じ、存在する核種の放射能強度およひ空間線量率を算出する。(2)ディスクに記入されたMCAのデータに対して同様の解析を行い、結果をディスクに記入する。(3)これらのデータの積算と解析を平行して自動的に行うもの、等である。
海老沼 幸夫
INFORMAT, 1(2), p.201 - 216, 1982/02
日本原子力研究所のINIS文献検索システムで機能している自動ランキング法は、適合率は低いが再現率は高いと予想される広い検索結果に適用し、若干の再現率低下を許容しながら高い適合率を自動的に得る事をねらっている。この目的は十分達成可能である事を一連の実験と実際の遡及検索の双方に基づいて明らかにする。
海老沼 幸夫
情報管理, 24(6), p.587 - 595, 1981/00
確率論を基礎として検索語に自動的に重みを与えるモデルを取り上げ、ブール論理検索への適用についてINISデータベースを用いて検討した。多くの2値理論独立モデルの中、3モデルがよいランキング性能を示すことを明らかにした。
海老沼 幸夫
ドクメンテーション研究, 30(6-7), p.247 - 253, 1980/00
ある重み値モデルを索引語方式と検索語方式の両方に用いる。共によいランキング性能を示すが、特に前者は利用性と性能の両面で後者より優れていることが明らかにされる。
佐々木 芳雄
ドクメンテーション研究, 28(5), p.175 - 187, 1978/05
本稿はユーラトムでの検索式自動修正法の実験に関する翻訳である。この検索システムの目的は、利用者の負担を最小にし、しかも高性能の検索を実行することにある。このシステムには、今までのサーチャーの検索式作成で得られた経験が随所に盛り込まれている。その主な点は、次の通りである。検索回答の適否判定は、サーチャーではなく、利用者自身が行う。ブール論理を用いる検索式作成をコンピュ-タにさせる。利用者に提示する回答には、あらかじめ適合性フィードバックを適用して、ヒット確率の高い順にランキングする等である。実験の結果、この検索式自動修正法は在来式検索法よりもすぐれていることが実証された。
杉川 進; 辻野 毅
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(2), p.147 - 152, 1977/02
被引用回数:1フッ化物揮発法による再処理の研究開発において、ウランフッ素化実験におけるUFおよびFの連続分析のために、ダブルカラムと自動サンプリング系から成る耐食性インラインガスクロマトグラフを試作した。選択したUF用カラムは、40w/oポリトリフロロモノクロルエチレンオイル/テフロン粉末であり、F用カラムは、KCl粉末と上述の充填剤を組合せたもので、それぞれ内径0.4cmФ、長さ3mおよび2mの銅管に充填したものである。これらは、模擬プロセスガス組成に対してピーク分離が得られるよう最適化を行なった。最適カラム条件で、UFおよびFの分析時間は、それぞれ9minと3minであり、検量線は、両方共直線である。分析下限は、10mlのサンプリングにおいて、UFおよびFに対して、それぞれ分圧0.2mmHgおよび1mmHgであった。このインラインガスクロマトグラフは、実際のUOのフッ素化実験に使用し、ウランの反応速度および反応の終点を測定する上で有用であった。
辻村 重男; 高橋 昭; 藤沢 銀治
Journal of Nuclear Science and Technology, 5(1), p.30 - 34, 1968/00
被引用回数:1抄録なし